絵本1「キキとルル」
絵:嶋田幾雄 文:嶋田輝美
パリ17区 アパートの屋根裏部屋のアトリエ 昔、ここで絵を書いていました。
RUMI
相棒のルルです。
二人でお話を作っていきたいと思います。
歌って 踊って
ピョンピョンはねて
楽しい事だーい好き
今日は、
何をしようかな
そこの絵描きさん
誰かいてるの?
あーら、音楽家が描けたって
いい女がここにいるのに
どこに目をつけてるの?
窓からのモンマルトル
パリ17区 メトロの駅ペレーを出て、古いアパートの
108段のらせん階段をあがると、ぼくのアトリエ。
丸窓から、モンマルトルのサクレクール聖堂が見えていた。
窓辺の花
寂しい時は、下の花屋で花を買った。
ビール瓶に指したポピーが孤独な夜をなぐさめてくれた。
オルゴールのおじさん
モンマルトルに手廻しオルゴールのおじさんがいた。
みんな、優しい音色にひきつけられている。
箱から飛び出す音符たちは、ふわふわ辺りをただよって
あなたの所へと行くでしょう。
絵本(猫のおじさん)
赤いマフラーが目印の、あのおじさん
チョットこわそうにも見えるけど
子どもには、とっても優しいの
オルゴールを押して
町から町へと出かけては
すぐに、子どもたちに囲まれる。
次に会う時には、
もっと、おじさんの事がわかっているかな?、
どんな名前がぴったりか
そっと、わたしに教えてね。
(絵本)ギャルソン
カフェでもどうですか? 週末は、やっぱりワインかな?
ゆっくり、のんびりいきましょう。
立派なひげのギャルソンが、ボトルを持ってお出迎え。
クレージーホース(絵本)
わたしは踊り子
クレージーホースが舞台よ
ライトをあびて 夜ごと蝶のように舞うの
息を合わせて足を振り上げ、笑顔を振まき、
お客さんを楽しませているわ
歌も踊りも大好き、楽しい夜は大歓迎
でもこの頃、黄色い声援に囲まれていることに
なんだか疲れてきた
モンマルトル
モンマルトルの丘から、パリを見渡していると
どこかへ、ふわふわと飛んでいきたくなる
奇術師(絵本)
何もかもが、嫌になった時
何も考えられない時
誰にも会いたくない時
あなたが心を閉ざしていると
奇術師が一人現れ
空にぱっと白いハンカチを放る
ひらひら、ひらひら 舞うハンカチ
瞬間、七色の鳩に変わって飛んでいった
もっと自由に羽ばたいて、いいんだよ
君も 君の心も・・・
カフェテリアにて
散歩のあとは、お買い物
ひさしぶりに、楽しい一日だわ
モンマルトルのカフェに来たら
あら、この前会った絵描きさんがいる
「やあ、お茶でもどう?」
「そうね、一杯いただくわ。わたしはルルよろしくね。」
「なんだか、楽しそうだね。」
「いいお天気で、気持ちがいいわ。
今日は、絵はかけたの?」
「今、素晴らしいのを書いてるんだ。楽しみにしといてよ。」
キキの笑顔がルルの心を開かせていく
カフェを見つけたら、ゆっくりお茶を飲んで
ゆっくり景色をながめて、誰かと話すのも楽しい
めいっていた気分は、どこかへ・・・
パリ カフェ
絵描きのキキ(絵本)
カフェでのひととき
絵描きのキキ 踊り子のルル
[ねえキキ、絵を描くことに迷いはないの?」
ぼくは、素直な気持ちでかいてるんだ。
きれいだと思えば、きれいなまま。
楽しいと思えば、楽しさが伝わるように。
音楽が聞こえて、みんなが優しい気持ちになってくれれば良いんだ。
絵は売れるときも、売れないときもあるよ。
お腹がペコペコで、どうしようもないときもある。
でも、絵を描くことが好きなんだ。
好きな事をするのに、迷いはないさ。」
「好きなこと・・・
わたしも、歌と踊りが大好きよ。でも、上手な人はいくらでもいる。
負けたくないから、頑張ってきたわ。
この頃、頑張ることにつかれるの。」
「ぼくにも、絵描きの中で売れっ子と言われる人 昔の有名な画家・・・
ライバルはいくらだっているさ。
どんな風にかけば売れるのか、考えた時もある。
だけど、ぼくはぼくなんだ。
今は、素直なまま書いているけど、明日は違うかもしれない。
頑張りすぎないで、自分のやりたいようにやってごらんよ。」
絵本(食べていきなよ)
さあ、おいしいものを食べておいきよ!
わたしの自慢の料理だよ
食べれば、元気がわいてきて 幸せ 幸せ・・・
こむずかしいこと言ってないで、食べておいき
大道芸
セーヌにて 大道芸
日曜日、ふらりと歩けば 楽しいことに出会うかも・・・
思いがけないパフォーマンスや、蚤の市があつたり
ワクワク ウキウキ ・・・
わたしの大好きなパリ パリの楽しみのひとつ
旅に出るキキ
キキです。
ギリシャのミコノス島にきました。
小さな可愛い 白い世界に
ルビーやサファイヤを散りばめたような・・・
すばらしい !!
ぼくの1番好きな島。
仲良くなつた 黒い犬と一緒にスケッチに行く。
コバルトブルーの湾に漁船が一艘はいつて来た。
小魚を石のテーブルにならべて 島民にわけている。
黒い犬とペリカンと白い猫、
彼らも魚を1ぴきずつもらって、満足そう。
ほほえましく
のんびりと時間がながれて行く・・・
ギリシャ ミコノス島
「絵本2」ギリシャの旅へ続く・・・